映画『終着駅』原題」Terminal Station

images (1).jpg

1953年 米・伊作品  90分

概要:既婚で幼い娘がいるアメリカ夫人が、イタリアのローマで
青年と出会って恋に落ちる。二人で暮らそうと一度は約束するが、
夫と娘を捨てることはできず、何も言わずに国へ戻ろうとする。
青年は駅まで追いかけてきて、彼女の気持ちを変えようと・・・


cinema神戸にて朝一回だけの上映を観に行ってきた。
今はデジタル・リマスターのおかげで、クラシック映画をきれい
に見直せるのがありがたい。

【作品について】*結末に触れています。

年上の既婚女性と、旅先で知り合った青年との恋愛。
一緒になるか、このまま別れるかという点にフォーカスして、
現実の時間経過と作品中の時間をシンクロさせた、緊張感に
満ちた作品。
 
 そもそも、ジェニファー・ジョーンズを見せる映画なので、
どうしても彼女の立場に立って観てしまうのだが、つい最近
自分に起こったことを考え合わせると、この映画は、青年の目に
宿っていた何かが死ぬまでを描いているのだなと思いなおした。
 言ってしまえば、外国からやってきた、夫も娘もいる
女性に振り回されて、警察の厄介にまでなり、挙句の果てに
ホームに投げ捨てられてしまう。その最後に彼女の姿は
スクリーンに映らず、もぬけの殻となった青年が歩いていく
姿を我々も傍観するだけという、残酷な結末だ。
 映画製作者は、悩みに悩みぬく彼女を、只ひたすら美しく
描きたかったのだろうが、監督と、モンティのおかげで、
単なるロマンティックな映画に終わらせず、青年の夢が
終わっていくさまも描いたというのは、考えすぎだろうか?

主人公二人とは全く関係のない、背景として出てくる
通行人や、妙に絡んでくる色男や、子だくさんの夫婦、
いつも集団行動をしている聖職者なども、曰くありげで
面白い。

 この青年を演じたモンティは、なぜかいつも貧乏クジを
ひいてしまう役どころで、魅力が花開くのはなぜだろう?
華のある俳優でありながら、どこか影を感じさせる
本人自身が、そういった役を引き寄せてしまったのかも
しれない。

 

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント